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「岩井俊二のMOVIEラボ」

映画監督でもしょっちゅうメディアにでる人 (なんならバラエティとかも

めったに顔を出さない人がいて

岩井俊二監督っていうのは

圧倒的に後者で

さらに2005年からロサンゼルスに拠点を移して活動しているとのことなので

いよいよその生の声を聴くチャンスなんて限られているのですが

すばらしい番組が始まりました

「岩井俊二のMOVIE ラボ」



岩井俊二さんが普通に話しているのを見るのって

DVDについてるメイキングくらいだったのでファンには嬉しい限り


しかも番組自体がおもしろくて

毎回映画のテーマを決めて、それについて専門家達が語るのですが

第1回目はSF、第2回は特撮ということで

なんとあのエヴァンゲリオンの庵野秀明さんと

特撮の第一人者である樋口真嗣さんを迎えての討論

視点がマニアックでほんとにおもしろかった


直近の第3回は「ラブストーリー」がテーマでしたが

今回は行定勲さんや女優の蒼井優さん、鈴木杏さんがゲスト


話題は岩井俊二監督の映画は「少女マンガチック」か?という流れになり

話をふられた蒼井優さんは


「少女マンガチックとは思わないんですけど

なにかおじさんの中にあるいけない少女性っていうもの

それはどのおじさんも持ってると思う。

それって女性からしたらとってもいとおしいものだから

岩井さんの少女っていうよりも

おじさんの中にある少女性っていう

ちっちゃいところから見た

世界のおもしろさっていうのは女性からしたらとってもいとおしいし

男性のお客さんから見たら何か岩井さんの中の少女と

自分の中にいる少女がつながちゃうからそれで引き込まれちゃうっていう

そういった意味での少女ということだったらわかるけど

決して少女マンガではない。」


と分析していまして


「それ鋭いと思います。やっぱり世界中の生き物で一番乙女なのっておじさんですから。」


「そうだと思う!」


というやりとり(一部会話の流れをわかりやすくするために編集)があったのですが

まあ、日本の「かわいい」はおっさんが作ってるっていうのは

いまや常識ですけれど

自分(おじさん)の中にある少女性が岩井映画に対して共鳴しているっていうのは

そうかもしれないなーと思わされましたね

蒼井優さんは若いのにすごい


ちなみに蒼井優さんにとっての「ラブストーリー映画」は「ロッキー」だそうで

あの地味なエイドリアンが良いそうです

鈴木杏さんは「レオン」だそうで

年の差を感じさせないところが素晴らしいと


自分にとって「ラブストーリー」ってなんだろうかと考えまして

「タイタニック」「ゴースト」「ボディーガード」などなど思い浮かびましたけど (古い

なかなかピンとくるのがなかったのですが

たまたまですけど岩井俊二監督の

「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」かな

あの映画ってLOVE(愛)なのかって言われると

う~んっていう感じですが

そういう感情の原点をとてもうまく描いていると思うんですよね

日本特有?の男子のツンデレさと女子のマセガキっぷりも

自分の少年時代に重ねやすいというか


岩井俊二ファンは

永久保存版だと思います。



岩井俊二作品で好きなのは

「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか? 」
(1993年8月26日放映、フジテレビ「if もしも」、監督・脚本)

かっこいいのは

「スワロウテイル」 (1996年9月14日公開、監督・脚本・編集)

名作は

「リリイ・シュシュのすべて」 (2001年10月6日公開、監督・脚本・編集)

と思っています