マイケル・サンデルの白熱教室@東北大学

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昨日テレビでやってた

「これからの復興の話をしよう」を観ました。

参加者は東北大学の学生と一般公募の約1,000人

参加者の9割は、宮城や福島など東北在住。

これだけの規模で被災者達が一堂に会し

議論し合うのは初めてだそうです。

(震災から2年も経つのに。)


議論の形式は、ハーバード大のサンデル教授が

専門の政治哲学や倫理哲学に基づいて質問を出し、

参加者に2択を迫るという、サンデル教授お馴染みの方法ですが、

今回は架空の選択肢(有名な暴走列車が5人殺すところを、分岐点でハンドルをきればそっちで作業している1人殺す等)

ではなく、実際に被災地が直面していて頭を抱えている問題について

ということがこれまでと異なる。






今回の選択肢は以下の4つ

①現在の復興について一言で言うなら、楽観的か?悲観的か?(会場は半々)

②自主避難者への経済的補償をすべきか?すべきでないか?(会場は半々、やや後者が多い)

③災害時には老人や弱い人を1人も見捨ててはいけないか?それとも、民生委員や消防団は自らの命を懸けてまで人の救助に向かう必要はない(自分の命を最優先)か?(会場はほぼ後者)

④復興は合意、コンセンサス(総意、複数の合意)に基づいて進めるべきか?スピード重視でたとえ合意が得られなくても早く進めるべきか?(会場は後者が多数)

以上について、まず一方に意見を出させて、他方に反対意見を出させるわけですが、

どの問題でも概ねそれぞれの意見に賛同できる。

まあ、そういう会だから。


現実問題、①〜④の中では④について方向性を決めるべきだと思うけれど

会場の参加者の意見や、拍手の大きさから見ると、

みんなの合意なんか得られるわけがない、

とにかく早い復興を、というムード。

そこで、最後にサンデル教授が、

それでも合意が必要だ、なぜ、そこに価値があると思うのか答えてくれる人はいませんか?

と問いかける。


そこで、南三陸町で被災者支援をしている方が手を挙げる。

その発言は、

南三陸町では、ほぼ街が壊滅した状態から

新しい街を作ろうと議論をしているが、彼らは、合意するというよりは納得する、

つまり議論をしながら自分の気持ちを整理し、納得するのを待っているのだと思う。

そう考えたとき、今やってる新しい町を作るという議論をする時間はあまりにも短く、

そういう時間を彼らに与える必要はあると思う。

というものでした。


サンデル教授はこの意見を聞いて、

とても重要な違いを示してくれた。

合意をすること、つまり全員の意見を一致させることと、

それぞれが納得して受け入れることは違うということ。


それからこう締めくくります。


全員の意見を採用することはできないかもしれない。

それでも、皆が共に暮らす地域を再建するには、全員の声を聞き、

その意見について検討されるということが大切なのだと。

そして、復興をもっと早く進めたいという人と

よく話し合って合意を築くべきだという人との間の議論は、

まさに政治とは何か、社会をどう築くのかという本質に迫る議論でした。

と。


基本的にサンデル教授は、

どちらが正しいとは言いません。

正しい選択肢は多様にある、

答えのない選択肢を用意して、人々が意見を出し合い議論することが

大切というスタンスです。

(自分は、サンデル教授のやり方全てに賛同するわけではありません。


サンデル教授って結局何も答え出さないじゃん

という考えもあるだろうけれど、

最初のへんに書いたように

震災から2年も経って、こういう議論の場を設けたのは初めてなんです。

日本人にこういうことができる人はいなかった。

ディベート、ディベートっていうのはアメリカの国民性で、

ハーバードみたいな欧米の一流大学では

いかに討論で相手を負かすかみたいな手法を学ぶところだと

揶揄する感じの意見もしばしば聞きますけど、

逆に言うと、とりあえず批判意見も聞いて考えるという懐の深さがあります。


日常を見ても日本にはこういうのってあんまりないですよね。

自分の経験やそれまで学んだことから

自分だけの正義を固めてしまい否定意見は聞かない。

聞いても考えを変えない。


この討論を見て自分がどう考えたかですが、

まあ、思うままに書きますと

1番強く思ったのは、

日本人の男っていうのは

彼女や奥さんと口げんかしたら大体勝てなくて

下を向いて嵐が通り過ぎるのを待つだけですが、

彼女や奥さん達はもうちょっと男のチープな意見も聞いてやってください。

あわよくば納得してください

ってことでした。


そういうところから変えていきましょう、と。。。(小さい声で
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by zooey0719 | 2013-03-03 10:35 | 雑記 | Trackback | Comments(0)
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